木造の築古物件を購入するメリット・デメリット
- st211311
- 2023年12月20日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年1月18日
不動産投資をはじめる際、安く購入できるという理由などから築古物件への投資を検討している方も
少なくありません。
しかし、築古物件は古いことによるいくつかのデメリットもあり、せっかく購入してもそのままでは
使えないケースも珍しくありません。
そこで今回は購入してから後悔しないためにも、築古物件のメリットやデメリット及び購入する際の
注意点などを詳しく紹介します。
目次
1.築古物件とは

築古物件とは、建てられてからかなりの年数が経ち、耐用年数を超えている住宅やマンションなどの
物件を指します。
一般的に建てられてから20年、30年以上経過している中古物件は築古物件と認識されている傾向にありますが、その判断基準は戸建てかマンションかまた木造かRC構造かによっても認識が違ってきます。
2.不動産投資としての築古物件購入のメリット
安価に購入できる
築古物件の魅力の1つはとにかく安く購入できるという点でしょう。
500万円を下回る物件も珍しくなく、中には100万円程度で購入可能な物件も存在しています。
このくらいの価格であれば現金一括で購入する事も十分に可能で、金融機関などでローンを組む必要もないので、不安なく不動産投資を始められると言えるでしょう。
利益を出しやすい
地域によって多少の変動はありますが、築古物件と建てられて間もない新築物件の場合、家賃に関してはさほど大きな差はありません。
そのため物件価格が安価なほど、集客がきちんとできれば短期間で購入資金を回収する事ができます。
またローンを組まずに物件を購入していれば、高い利回りも期待できるでしょう。
節税によるメリットが大きい
減価償却費用は、法定耐用年数によって償却期間が異なってきます。
木造・鉄骨造・RC構造における償却期間はそれぞれ22年・34年・47年となっています。
すでに耐用年数を超えている中古物件の場合、RC造なら取得してから最短9年、鉄骨造なら最短6年、木造なら最短4年で全額償却できるため節税による恩恵が大きいです。
3.不動産投資としての築古物件購入のデメリット
メンテナンス等の手間がかかる
築古物件は価格が安い反面、築浅物件に比べメンテナンスの手間がかかります。
特に水回りなどは機器や配管が経年劣化する可能性が高く、定期的なメンテナンスが必要です。
リフォームや修繕の費用がかかる
築古物件の場合、リフォームや修繕の必要性があるケースは少なくないため
それらの費用は当然かかってきます。
築古物件の購入を検討する際は、物件そのものの費用だけでなく
修繕などに費やす金額も事前に見込んでおく事が大切です。
できればリフォーム費用を極力抑えられるようなノウハウを身につけておくと良いでしょう。
金融機関による長期融資が受けにくい
一般的に築古物件に関しては融資がつきにくいと言われています。
仮に融資が受けられたとしても融資額は少なく、期間も短いケースが多いため
投資の拡大はあまり期待できないと言えます。
4.不動産投資目的で築古物件を買う際に注意しておくべき点とは?

水回り
水回りでは、水道管のサビや詰まり具合をチェックしておきましょう。
築古物件の中には水道管がサビていたり、詰まりがひどくなっている可能性もあります。そのため、蛇口をひねってみてサビ水が出ないかなど、水の品質に問題がないか確認しましょう。
また水道管のメンテナンスや交換など修繕の予定があるかどうかも
あらかじめ調べることをおすすめします。
さらに築古物件では、排水管が詰まり排水があふれるなどのリスクは高くなりやすいので注意が必要です。お風呂に水をためて排水がスムーズにできているか見ておきましょう。
尚、この場合も事前に修繕の有無を把握しておくと良いでしょう。
電気設備
築古物件の場合、電気設備がしっかり動作していない可能性もあるので注意しましょう。
キッチンやバスルームなどの換気扇は、実際に回してみて問題なく空気を吸い込んでいるかチェックしておきましょう。また排気が行われているか外から排気口を確認する事も大切です。
他にも空調機器が設置されている場合は
機器に不具合が生じている可能性もあるので点検は必要と言えるでしょう。
内外装
築古物件では、雨漏りや給排水管の水漏れなどによって天井や壁にシミができている可能性があるので注意しましょう。
またネズミなどの動物が住み着く事でその尿がシミとなる場合もあります。シミが見つかった際は
屋根裏などを確認しましょう。
構造関連
築古物件では、建物自体の劣化や地盤沈下などによって物件全体が傾いている可能性もあるので
注意が必要です。床にボールなど球状の物を置くなどして傾きのチェックをするようにしましょう。
またマンションなどの集合住宅の場合、築古物件では防音対策が行われていない可能性があります。
購入する前に防音対策がなされているかも確認しておくと良いでしょう。
築古物件は、安価で物件が購入でき、利益を出しやすいなど様々なメリットがあります。
一方で、リフォームや修繕費用が発生してくる、融資が得られにくいといったデメリットもあります。
しかし近年では長期融資を積極的に行っている金融機関も増えてきており
築古物件が購入しやすい環境になってきています。
不動産投資を検討している方は、今回の記事を参考に築古物件も選択肢のひとつにとして
検討してみてはいかがでしょうか。
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